椎間板損傷による腰痛

 ぎっくり腰といわれる急性腰痛の1つで、物理的なストレスがかかることによる椎間板損傷が原因の腰痛(椎間板ヘルニアは除く)で臨床所見は
 @腰を伸ばすことが困難でいわゆるへっぴり腰になっている。
 A身体に傾き下図 が出て、前屈でそれが顕著になる。
 B咳、くしゃみで痛みが増強。
などがあります。
一般的に痛みは1〜2週間で治まりますが椎間板ヘルニアに移行した場合はさらに時間がかかります。

 対処法は痛みの激しい急性期はまず患部を冷やすことです。冷感湿布でも構いませんが、出来ればアイスパックや氷嚢、保冷剤等で冷やして下さい。
 患部の感覚がなくなる10分〜15分間の冷却を1時間おきに数回繰り返して下さい。
 咳、くしゃみで痛む間は極力腰の屈曲を避けて下さい。座る時も腰を伸ばすようにクッションなどを腰に当てる様にしましょう。
 運動療法としてマッケンジー体操を(できる限り専門家の指導のもとで)行って下さい。



肩と骨盤が左右に平行移動する
クランク状の歪みが出る
椎間板損傷による身体の傾き














腰部椎間板ヘルニアによる腰痛

 腰部椎間板ヘルニアによる腰痛の一般的な特徴は腰部の激しい痛みと下肢に放散し、咳、くしゃみで増強する痛みで、太もも後面からふくらはぎへの痛み坐骨神経痛下図 が約90%の方に見られると言われています。
 また、体幹の傾きが見られる場合が多く、背骨のクランク状変形が起こり、下肢の知覚異常(患側下肢の皮膚の感覚が鈍くなる)が起こる事もあります。
 MRIの画像診断でヘルニアが確認されていても鈍い痛みで下肢症状がない場合もありますが、その場合はむしろ椎間板症*の診断が妥当であるとの意見もあります。
 激しい痛みは約1週間で緩和してきて、多くは4〜12週間で回復しますが、状態により回復にそれ以上の期間を必要とする場合もあります。

 対処法としては、急性期の痛みの強い時期は安静、鎮痛剤の服用および患部の冷却を行ないます。その後痛みが自制内に治まればマッケンジー体操など運動療法を行います。
 椎間板ヘルニアの97〜98%は手術なしで回復すると言われていますが、早期の回復を必要とされる方や排尿・排便障害など膀胱直腸障害を起こしている方には手術が行なわれます。
*椎間板症 : 加齢による水分減少により椎間板の線維輪に亀裂が入る変性が起こった状態で腰部に鈍痛が出る状態。




坐骨神経痛














脊柱管狭窄症による腰痛および下肢痛

 脊柱管狭窄症とは背骨の脊髄が入っている管状のスペース“脊柱管”が変形性脊椎症や腰椎すべり症、椎間板ヘルニア、先天的な椎弓根部の発育不全などが原因で狭くなり、馬尾神経を刺激している状態下図 で、腰部から下肢に放散する痛みが出ます。
 症状は歩いている時など腰を伸ばしている時間が続くと灼熱感を伴う痛みが腰から臀部、足にかけて現れて歩行が困難になり、しゃがんだり、腰を曲げた状態で少し休憩すると治り、再び歩けるようになる(間欠性跛行)という特徴があります。
 症状が強い時は休憩なしでは2,3分間の歩行しか出来なくなることもあり、下肢の知覚異常を伴うことも多々あります。
 間欠性 跛行(はこう) は他に足へ血液を送る動脈が詰まる事動脈閉塞性疾患)によっても起きる障害ですので、その鑑別が重要と言えます。

 対処法として狭窄の著しいものは手術による患部の除圧(圧迫を取り除くこと)がありますが、温熱や牽引などの物理療法による保存療法で緩解する事もあります。
 又、最近の研究では脊柱管狭窄による下肢痛と診断されたものの中に筋・筋膜痛症候群の関連痛であるものが多く存在する可能性があることが示唆されていますので、トリガーポイント療法が奏功する場合もあります。



脊柱管狭窄の図




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