マウス症候群とは?
PC作業でマウスを使う事によって起るテクノストレス障害の1つで、アメリカでは反復性ストレス障害(RSI)と呼ばれ、同じ動作を繰返し行うことによる過負荷が原因で、障害部位によってマウスリストやマウスエルボー、マウスショルダーと呼ばれる事もあります。
又、最近ではマウス以外に携帯電話でのメールやWEB閲覧による親指の反復性ストレス障害の増加が各国で報告されています。
日本では頸肩腕障害(症候群)といわれる障害にあたり、症状は重度の肩こり、首筋から肩、腕にかけての痛み、手首の痛みおよび腕・指の痺れなどです。
これらの症状は頚椎変形性脊椎症や胸郭出口症候群、頚椎ヘルニア、手根管症候群などでも見られますが、このようなはっきりとした原因がない場合、頸肩腕症候群と診断されます。
マウス症候群の対処法
@ PCの使用を控える。 | 患部を休めるために必要 | |
A 患部を温める | 血液の循環を良くするため ( 炎症期は除く ) |
B 運動(体操)をする | 動かすことにより、筋肉の柔軟性を高める |
C 消炎剤や湿布を利用する | 痛みの強い炎症期の処置 |
D 反対の手でマウスを使う | 理由は@と同じ |
E サポーター等を利用する | 手首の場合はリストラップ、肘の場合はテニスエルボー用サポーターを使用して動きを制限する |
マウス症候群の予防
◎ マウスのセッティング
人間工学(エルゴノミクス)に基づいたマウスを使う位置はキーボードの10キー上2インチのところで、手首が曲がらないように手前下がりの傾斜があるのが良いとされています。
アメリカなど外国では下のようなマウスブリッジやキーボードブリッジと呼ばれているグッズがあるようですが、国内では販売されていないようです。しかし、単純な構造なので手近なもので簡単に自作できると思います。ノートブックPCや10キー別のもの、小型のキーボードには必要ありません。
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・ 簡単に手の届く、キーボード近くに置く。または置けるようにマウスブリッジやマウストレーを用いる。 ・ ポインターの動作が速すぎると動きすぎによる手首の反復運動が多くなるので、それを防ぐためにマウスのプロパティでポインタの速度を遅くする。 |
・ 15〜20分ごとに休憩を取ったり、位置を変えて使用時間を制限する。
・ 手のサイズにあったマウスを使用する。
・ マウスを動かす時は手首を振るようにしないで肘から動かす。
・ リストレストやアームレストを用いる | |
◎その他の留意点
・ 椅子には深く掛け、背もたれを利用するようにする。
・ ディスプレーの位置は表示位置が目線の高さになるようにする。
・ 肩を吊り上げなくて良いように肘はキーボードの高さになるように椅子の高さを調節する。
・ キーボードのショートカットを使うようにしてマウスを使う頻度を減らす。
・ 腕の反復運動を少なくするようにするため、トラックボール付マウス、タッチパッド、ペン・タブレットなどのデバイスの使用を考慮する。 |
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