◎ストレートネックの矯正について
ストレートネックの方で伸展可動域の減少が見られない(しっかり上を向くことができる)方はベースとなる胸椎の影響を受けバランスをとるために起きている状態なので、胸椎が矯正されると自然に弯曲が生まれます。 しかしながら、頸椎の伸展に可動制限が見られる(上を向きにくく、首の筋肉がいつも硬直している)方の場合は頸椎の可動性を高めるエクササイズと靭帯のストレッチをする必要があります。
頸椎のエクササイズ
通常首の伸展を行うと主に可動性の大きい後頭骨と第1頸椎(環椎)の間で動き、下部の頸椎はあまり伸展しません。
ストレートネックやクレーンネックは主に下部頸椎の可動性減少が原因となっているので、しっかり下部頸椎を動かす必要があります。
方法としては顎を引いた状態で上部頸椎の動きを制限した状態で上を向き、下部頸椎にしっかりテンションを感じた状態で顎を上げて頸椎全体を伸展させる方法があります。(マッケンジーメソッドの頸椎エクササイズとして有名です)
下部頸椎の伸展制限がある方がこの運動をすると首の付け根に痛みや違和感を感じますが、繰り返し行っているとそれらの感覚が少なくなり、動きが良くなる事によって首の痛みが緩和されます。
《マッケンジーメソッド頸椎エクササイズ》 Youtube動画:Mckenzie neck acute stretch(英語サイト) 書籍:首の痛み・肩こり・頭痛改善マニュアル - 自分で治せる! マッケンジーエクササイズ
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通常の伸展運動では顎が上がるだけであまり頸椎の伸展は見られない。
| 顎を引いて上を向くと伸展運動が下部頸椎で起こりだし、頸椎全体の伸展が可能になる。 やりにくい時は背もたれのある椅子にかけたり、顎に手を添え、顎を引いた状態を作って行って下さい。(10回 1セット) |
注意! 靭帯骨化症や変形性脊椎症の進んだ方、伸展時に腕にしびれの出る方は行わないで下さい。
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通常のストレートネックの場合の靭帯ストレッチ
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ストレッチャーを首の下に入れて、20〜30分保持します。 長時間放置すると、後頭部が痺れることがあるので注意しましょう。 ※終了時の痛みが強すぎる場合は高さを低くする、もしくは中止して下さい。
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弯曲の癖付けは長時間するほど効果があるので寝る時に行うことは結構ですが、長い時間行うにはストレッチャーは高さがありすぎますので、新聞紙を抜いてバスタオルだけを丸めた“タオルまくら”を利用すると効果的です。
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首の付け根の出っ張りの強いクレーンネックの場合の靭帯ストレッチ
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首の付け根の一番出っ張っている部分に横向きに入れて、20〜30分保持します。 この時に顎を引くようにして行うと持ち上げている部分が伸びるようになります。 後頭部で手を組み、顎を引くように促すとさらにテンションがかかります ※終了時の痛みが強すぎる場合は高さを低くする、もしくは中止して下さい。 |